【 在宅医療・介護連携推進事業の手引き(厚生労働省:平成27年3月)より 】
(ウ)切れ目のない在宅医療と在宅介護の提供体制の構築推進
地域の医療・介護関係者の協力を得ながら、切れ目なく在宅医療と在宅介護が一体的に提供される体制の構築に向けて、必要な具体的取組を企画・立案する。
(目的)
医療と介護が必要になっても、住み慣れた地域で可能な限り暮らし続けることができるよう、地域の医療・介護関係者の協力を得ながら、在宅医療と在宅介護が切れ目なく提供される体制の構築を目指した取組を行うこと。
◆ 東部地域の現状・課題等
1.「医療・介護資源マップ」、「関係機関の取組み」からわかること
● 訪問診療、往診を行う医療機関(医科)
・在宅療養支援診療所(病院) 26医療機関(R2.2現在)
・在宅療養後方支援病院 1医療機関(R2.2現在)
◆ 在宅療養支援診療所(病院)、在宅療養後方支援病院とは(サイト内リンク)
・その他訪問診療、往診を行う診療所(条件による、要相談を含む:医療・介護資源マップより)
122診療所のうち69診療所(在宅療養支援診療所を除く:R2.2現在)
※ たくさんの診療所が、条件によったり要相談としながらも、訪問診療・往診を行っています。地域の「かかりつけ医(診療所)」を持つことは、利便性や信頼関係を築きやすく、また医師や医療スタッフに普段から患者や家族の健康や生活の状況を知ってもらうことができ、在宅医療が必要となった時も相談しやすくなると考えます。
また、かかりつけ医とケアマネジャーの連携(信頼関係の構築)も重要と言えます。「多職種による研修会」や「地域ケア会議」が大きな役割になると考えます。
● 訪問診療、往診を行う医療機関(歯科)
鳥取県東部歯科医師会に「地域歯科医療連携室」が設置されています。専門の歯科衛生士が要介護者のお口の相談を受け訪問し、訪問歯科診療を行う歯科医院との調整を行います。
また、鳥取県東部歯科医師会と一部の病院とが連携し、歩行困難な入院患者を対象にかかりつけ訪問歯科医の意義を伝え、入院中にかかりつけ訪問歯科医院を決定させる「口腔保健連携」を開始しています。
◆ 東部地域での歯科連携の取り組みについての講演(サイト内リンク)
● 在宅訪問が可能な薬局について
鳥取県薬剤師会では、在宅訪問が可能な薬局、在宅医療関連会議(退院時カンファレンス)への参加の可否について、ホームページで公開しています。
● 訪問看護ステーション等の状況
東部地域には、26の訪問看護ステーションがあります(サテライト事業所含む:H30.6現在)。空白地域であった八頭町、若桜町にもサテライト事業所が開設されました。
しかし、日・祝日や夜間の稼働が難しい訪問看護ステーションも多くあり、訪問看護師の確保と育成も大きな課題となっています。
また、定期巡回・随時対応型訪問介護看護については、鳥取市に2か所のみとなっています。
◆ 定期巡回・随時対応型訪問介護看護の概要について(サイト内リンク)
2.多職種連携による「切れ目のない在宅医療と在宅介護の提供体制の構築推進」
●病院への入院時・退院時の介護分野との連携強化
◆ 「入院・退院時におけるケアマネジャーと医療機関の連携・情報共有の手引き」を作成しました(サイト内リンク)
東部地区統一の入院時情報提供書の作成・運用などに取組んできましたが、平成29年度のケアマネ再アンケート結果でも連携の状況はあまり変化がありませんでした。厚生労働省より医療圏域ごとに入退院ルールを策定するよう通知もあり、平成30年度末から検討を開始し、手引きを作成しました。
◆ 平成27~28年度の取組み:病院の地域連携室とケアマネジャーとの連携強化(サイト内リンク)
H27年度実施のケアマネアンケート、その後の病院地域連携室への意見聴取の結果を踏まえ、ケアマネジャーが提供する入院時情報提供書(東部地区統一様式:介護・医療連携シート)の作成などに取り組みました。
● 病院の地域医療連携室との連携
鳥取県東部の一般病院10病院の地域医療連携部門で構成する東部地域医療連携協議会は、病院間・施設間の患者様の紹介や連携等に関し、課題を共有して解決策をいっしょに検討しています。東部医師会在宅医療介護連携推進室、鳥取市行政もこの協議会に加わって、地域医療連携がより良くなるよういっしょに検討しています。