鳥取県東部医師会 在宅医療介護連携推進室

10/16 東部地域での歯科連携の取り組みについての講演(概要紹介)

第19回病院歯科介護研究会学術講演会(岡山市)

 

平成28年10月16日開催の第19回病院歯科介護研究会学術講演会にて、「人と地域をケアで包む~鳥取東部7年の歩み」と題して、鳥取市立病院の目黒道生歯科医師と鳥取県東部歯科医師会高齢者歯科対策部理事(いながき歯科医院院長)の伊奈垣学歯科医師の共同講演がありました。

在宅医療介護連携推進室の橋本が出席しましたので、概要について紹介します。

 

タイトル

(講演概要)

平成22年の鳥取市立病院歯科開設にあたって、高齢者の誤嚥性肺炎への対応が地域課題の一つであり、鳥取県東部歯科医師会との共通理解と協力が不可欠だったが、鳥取県東部歯科医師会でも高齢者部会の設立、地域支援口腔ケア・食支援研究会の設立など、地域連携を見据えた活動が始められたところであり、協働で地域の多職域と密接に連携し活動することができた。

鳥取市立病院では、まず入院患者を主な対象とした「歯科(口腔ケア)」と「地域口腔ケアセンター」を立ち上げ、退院後の生活支援を念頭においた院内連携を進めた。将来的な地域完結型の医療・介護体制へ変遷するべく地域との連携として訪問歯科診療を開始し、現在は、歩行困難な入院患者を対象にかかりつけ訪問歯科医の意義を伝え、入院中にかかりつけ訪問歯科医院を決定させる「口腔保健連携」を開始した。

 

タイトル

鳥取県東部歯科医師会は、訪問歯科診療が可能な歯科医院のリスト作成、地域支援口腔ケア・食支援研究会での多職種研修会の開催、口腔機能も含めた施設入所高齢者への歯科検診事業等活動を進めてきた。平成27年には「地域歯科医療連携室」を設置し、口腔の相談や訪問歯科医院の紹介等の取組みを開始した。この連携室の機能を利用し平成28年には鳥取市立病院と「口腔保健連携」に取組んでいる。今後は他の急性期病院にも拡大していきたい。

今後、国が進めている地域完結型医療・介護の本格稼働に向けて、更にその連携の質を高めるべく、新たに「鳥取食支援研修会」の発足、訪問歯科衛生士の育成、地域ケア会議への参画など、地域住民と出産前後から高齢者まで生涯にわたり関わりのある歯科医師が、地域包括ケア全体のつなぎ役・調整役として活動していく必要がある。

戻る

▲トップへ