鳥取県東部医師会 在宅医療介護連携推進室

【 切れ目のない・情報共有 】(H29.11)医療・介護連携に係るアンケート再調査(結果)

平成27年度に介護分野のキーパーソンと言える介護支援専門員(ケアマネジャー)と病院との入退院時の連携状況の把握のため、ケアマネジャーを対象にアンケート調査を実施しました。その後の連携状況の推移を確かめるべく、同内容の再アンケート調査を実施しました。

調査結果等について、H30.2.7平成29年度第3回協議会及びH30.6.7平成30年度第1回協議会で報告・意見交換された内容を公表します。

(鳥取県東部福祉保健事務所・東部地区在宅医療介護連携推進協議会の協働事業)

■ 医療・介護連携に係るアンケート再調査実施要領・調査票(PDF)

調査結果の概要 】 ( )は、前回平成27年調査結果

東部の退院調整率 78.4%(77.8%)

[ 西部 87.0(76.0)%・中部 89.0(75.9)% ]

入院時情報提供書送付率 55.6%(45.9%)

[ 西部 81.0(67.0)%・中部 77.9(51.0)% ]

● 退院調整率(担当する退院患者のうち病院から連絡のあった割合)についてはほぼ横ばいである。中西部は前回より大幅な伸びを示している。

入院時の情報提供は10ポイント程度伸びているが、中西部は東部以上の伸びを示している。

■ 調査結果(PDF)

 

調査後の病院への報告と聞取り

● 全ての病院の地域連携室へ調査結果の報告とケアマネとの連携に関する聞き取りを実施した。

■ ケアマネ等の意見に対する、病院地域連携室の意見(PDF)

 

■ 協議会での報告内容(議事録より)

【 H30.2.7 平成29年度 第3回協議会 】

平成27年度に行ったケアマネ対象のアンケート結果より、入院時の情報提供書を運用することとなった。その後、連携がどのようになっているか再調査を行った。11月退院数は204件。うち退院時に連絡があったものは(介護・支援)全体として78%で前回と横ばいである。入院時の情報提供書の運用については約半分。退院調整率は病院によってかなりの幅がある。

今回と前回の調査回答比較をした。情報提供書送付率は微増している。東中西部で比較すると、中西部は高い。理由として考えられるのは、中西部は退院調整ルールを決めているからではないか。入院時の情報提供書送付率は上がってはいるものの、中西部にもう少し追いつかなければいけないと感じている。病院からの連絡から退院までの平均日数は短くなっている。当日連絡や事後連絡もあるようなので、これを評価するのは難しいところ。連携上の問題については「問題あり」の回答数が前回より減少しており、東部地域全体をあげての取組みの成果だと感じている。改善してきているとはいえ、多い内容の傾向は変わらない。連携シートは半分くらいの使用状況で、また、シートを知らないという人もいるので、周知させていくことが課題。

まとめとしては、①退院調調整率が前回と横ばいでほぼ改善していない。②情報提供書送付率は5割に増えたものの、中西部と20ポイントの差がある。③連携シートが不便だという意見が多数あり。

今後の取り組み案としては、①窓口が分からないという意見があったため、連絡先一覧を作成し周知を行う。②病院訪問を実施し、情報提供書について検討したい。病院には丁寧にお返ししないといけない。③退院調整率が変化していないため、明確な数値ではないものの90%は目指したい。④連携シートについて意見が多数あったため、様式の再検討も行いたい。

( 鳥取県東部福祉保健事務所 )

【 H30.6.7 平成30年度 第1回協議会 】

昨年度行ったケアマネアンケート結果より、ケアマネの意見を含め、病院へ返すということで推進室と一緒に病院訪問をさせていただいた。連携上の問題は若干下がり、量的なものとしてみても良くなりつつあるのかと思う。以前より連携しやすくなったという意見もあるが、問題点は以前と変わらない傾向である。顔の見える関係は進みつつあり、きっちりされているところもある。カンファレンスの持ち方は今後の課題かなと感じた。また、東部で統一した様式は決まったが、入退院ルールについては特に定めておらず、退院調整率は78%で前回とほぼ変わっていない。中西部に追いつこうと思ったときに、やはりルールが必要なのではという意見もある。

課題は解決できたものばかりでなく、内容は2年前と変わっていない。情報提供書の活用を進めていくことや、病院とケアマネの顔の見える関係づくりも必要である。また、アンケートを開始する際、病院に対しての配慮が足りなかったので、今後は留意しきちんと説明をしていかなければいけない。

入退院調整ルール、病院の連絡窓口一覧の作成、ケアマネと病院との意見交換・交流の場を作る、カンファレンスの持ち方等の研修が今後の課題であり、また重点項目の中にもあった入退院時の医療と介護の連携も引き続きの課題である。(鳥取市保健所)

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