鳥取県東部医師会 在宅医療介護連携推進室

9/24 地域包括ケア専門職“絆”研修 ①「病院から在宅へ(退院支援)」を開催しました

仮想の事例を通して専門職の役割、多職種連携の重要性を学び、実践につなげていくことを目的に、多職種研修会の3回シリーズです。今回3クール目を開始しました。最初のテーマの研修①を実施いたしました。

(東部地区在宅医療介護連携推進協議会:多職種研修WG企画)

◆研修のねらい

・在宅療養を支援する多職種がつながり、研修の成果を住民に還元する

・医療介護福祉関係者が顔を突き合わせ、在宅療養の基礎、互いの職種の特徴などを学び、話し合い、連携を深めていく

◆各シリーズのテーマと実施日

①「病院から在宅へ(退院支援)」  平成30年9月24日(月)(振替休日)

②「在宅療養中(生活支援)」    平成30年11月11日(日)

③「看取りの時期(終末期の支援)」 平成31年3月17日(日)

 

“ 絆 ” 研修 ①「病院から在宅へ(退院支援)」を開催しました

■ 日時 平成30年9月24日(月)9:15~12:15

■ 場所 東部医師会館3階研修室

 

挨拶

東部地区在宅医療介護連携推進協議会 副会長足立医師から開会挨拶、本研修全体の目的・今回のシリーズ①のメッセージが伝えられ研修が開始となりました。

経験の浅い皆さんを対象の研修ということで、まずは地域包括ケアシステムについてプレゼンテーションがありました。今回は兵庫県の新温泉町からの参加もあり、「因幡・但馬麒麟のまち連携中枢都市圏」を意識した高齢化率推移の資料も新たに入りました。その後本研修のファシリテーター・スタッフの紹介、アイスブレーキングへと進み、グループ内で他己紹介を実施して、会場内の固い空気が和らいでいきました。

プレゼン     スタッフ紹介

( 山本 満 ファシリテーター:ウエルフェア北園渡辺病院 )

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この全研修を通して同一症例の「田中裕次郎さん」とその周辺の人達について検討します。 今回は最初のシリーズなので登場人物の紹介も兼ね、住民啓発の研修で使用された「田中裕次郎さん」の入院中のDVDの一部が映されました。そしてグループワーク①として退院前のカンファレンスの準備として、1)誰が参加するのが良いか、2)どのようなことに配慮するのかを話し合い、それぞれのグループでの意見を発表しました。前半のプレゼンテーションは多職種による退院前カンファレンスの必要性について、介護保険サービス特に在宅サービスの説明が行われました。

プレゼン

(秋田 和秀ファシリテーター:東部医師会在宅医療介護連携推進室)

グループワーク  グループワーク

◆ グループワーク①発表内容の一部

◎ 退院前カンファレンスに誰が参加するのが良いでしょう

・本人、妻・家族・病院医師・リハビリスタッフ・福祉用具・ケアマネ・管理栄養士

・病院看護師・訪問リハビリ

◎ どんなことに配慮しますか

・家族の負担軽減を考える。デイサービス等も必要に応じ検討。

・金銭的な面。夫婦の年金だけでカバーできる?離れて暮らす家族に金銭的協力をしてもらうなど…。

・本人をメインとした環境調査。スタッフで家屋調査を行い住宅環境を整える。

・試験外泊してもらい、本人や家族に出来ること出来ないことを理解してもらう。

・専門職を集めるほど家族は緊張し、恐縮してしまう。家族が話しやすい環境、雰囲気づくり、家族の気持ちを引き出せる場をつくることが大切。

・地域の方との交流ができるよう配慮も必要。

 

10分の休憩をはさんでグループワーク②として、実際に退院前カンファレンスを経験してみます。1)普段と違う職種を選び、役になりきる、2)模擬カンファレンスを「退院前カンファレンスの流れ」に従い開きます、3)カンファレンスの振り返りをグループで話し合います。そしてグループの意見を発表し、参加者全体で共有しました。その後のプレゼンテーションは多職種カンファレンスの重要性、留意点、参加者としてのスキルについて行われ、多職種協働五箇条が提示されました。

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(足立 誠司医師:東部地区在宅医療介護連携推協議会副会長)

グループワーク  グループワーク

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◆ グループワーク②発表内容の一部

◎ 違う職種を体験してどのように感じましたか

・会議のため病棟看護師はあらかじめ家族と話をしておくことが大切だと感じた。

・どんな視点で話すのが良いのかが難しかった。

・家族役は具体的な提案があると話しやすいと思った。緊張した。

・(家族役)介護保険やサービスの話は混乱した時もあった。

・(本人役)自分はどのような生活がしたいか希望をもっと聞いてほしかった。

◎ 退院前カンファレンスの流れについてどのように感じましたか

・退院前カンファレンスは1回だけで良いのか?かたちだけになってしまわないか。

・ご家族は理解いただいているか確認しながら進めることが重要。

・家族のための会議という共通理解が必要。

・開始時、司会者が今までの経過を話すことで全体的にうまく流れる気がした。

まとめとして今回の研修の退院支援に必要なことを振り返りました。

次回の研修の案内の後、今回で全課程修了の2名、西田慶子さん(鳥取市役所)八尾美智代さん(鳥取中央包括)にステージで足立医師より修了証と缶バッジが手渡され、それぞれ感想をいただき今回の研修は終了しました。

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◆ 全課程修了者の感想の一部

・今は書類だけを見るような生活です。この会で、現場でバリバリ働かれている方達とお話すると血が騒いできて楽しい時間を過ごす事が出来ました。

・色々な人の考えを聞き、どの考え方が一番求められているのか。私と考えは違うけれど、今はその考え方が優先だよね、といったように意見を出し合うことを日々現場で経験しています。この会のように色々な考えを聞け、考える場を与えてもらえることは刺激になると思います。

■ 参加者アンケートの結果 (PDF・94KB)

 

◎ 研修参加者56名(ファシリテーター、多職種研修WG委員、事務局含む)

 ( 医師6名、薬剤師2名、MSW3名、保健師・看護師16名、PT2名、相談員2名、ケアマネ14名、ケアプラン点検指導員1名、

介護福祉士5名、管理者1名、認知症地域支援推進員1名、生活支援コーディネーター1名、その他2名 )

◎ ファシリテーター、多職種研修WG委員、協議会事務局 計15名

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