鳥取県東部医師会 在宅医療介護連携推進室

7/4地域包括ケア専門職“絆”研修①「病院から在宅へ(退院支援)」を開催しました

地域包括ケアシステム構築を目指す医療介護福祉関係者を対象に、多職種連携研修会(3回シリーズ)を開催しています。今年度は第6回目となります。

今回も、昨年度に引き続き完全オンラインで開催しました。スタッフ、参加者ともオンライン研修に慣れてきて、集合研修と同様のグループワークを実施し、積極的な意見交換や全体共有ができ、多職種連携につながる研修会となりました。

(東部地区在宅医療介護連携推進協議会:研修支援WG企画)

◆研修のねらい

・地域包括ケアシステムを理解する

・在宅療養を支援するための多職種の役割を理解する

・住民の利益を考えた効果的な多職種連携について学ぶ

◆各シリーズのテーマ

①「病院から在宅へ(退院支援)」   令和3年7月4日(日)

②「在宅療養中(生活支援)」     令和3年10月3日(日)

③「看取りの時期(終末期の支援)」  令和4年1月23日(日)

 

第6回“絆”研修①「病院から在宅へ(退院支援)」を開催しました

■ 日時 令和3年7月4日(日)9:15~12:15

■ 会場 オンライン研修

■ 研修ディレクター

在宅医療介護連携推進協議会副会長 足立誠司医師(鳥取市立病院医師)

 

開 会 挨 拶 足立誠司 医師 在宅医療介護連携推進協議会副会長

東部地区在宅医療介護連携推進協議会副会長の足立医師から開会挨拶、本研修会の目的の説明があり、研修が開始となりました。

目的

 

地域包括ケアについて 担当:東部医師会在宅医療介護連携推進室・鳥取市長寿社会課 橋本渉 参事

まずは、地域包括ケアシステムについて、その目的や重点的に取り組むことが必要な事項、在宅医療介護連携推進事業などについて学びました。

パンフ 橋本

 

アイスブレーキング 担当:足立ディレクター

続いて、「オンライン研修でのあれこれ」をテーマに、各グループごとにブレイクアウトルームで自己紹介を行い、オンライン研修の緊張を和らげつつ、グループワークの役割分担や記録の共有などを確認し合いました。

アイスブレイク 足立dr

 

事例紹介・グループワーク①「退院前カンファレンスの準備」 担当:徳吉淳一ファシリテーター(徳吉薬局)

DVDの視聴を含め事例が提示され、その事例に対する退院前カンファレンスの準備として、

 1)誰が参加するのが良いでしょう  2)どのようなことに配慮しますか

について、グループで活発に意見交換を行ったあと、全体でも積極的に各グループから発表があり、全体共有を行いました。

ワーク

ワーク

 

どのようなことに配慮するのか(全体共有内容一部抜粋)

・医療面では病院医師から在宅医へスムーズにつなげる。

・本人の趣味などを含めた退院後の生活が実現可能かどうかも含めて提案できるよう準備が必要。

・妻の不安や負担を軽減する方法を考える。

・本人、ご家族に自宅に帰ってからのイメージをしっかり持っていただく。 など

 

全体共有した後、退院前のカンファレンスにおける連携の重要性と、介護保険に関するサービスなどについて学びました。

徳吉ファシリ

 

グループワーク② 「多職種カンファレンスを経験する」 担当:曽田淳ファシリテーター(デイサービスあらいぶ)

グループワーク②では、1)から3)の流れで実際に退院前カンファレンスを経験しました。

1)普段と違う職業を選び、役になりきる

2)「退院前カンファレンスの流れ」に従い模擬カンファレンスを開く

3)カンファレンスの振り返り

 ・違う職種を体験してどのように感じたか

 ・退院前カンファレンスの流れについてどのように感じたか。

ワーク

グループで振り返りをした後、全体で、グループで出た意見を共有し、参加者全体で学びを深めました。

違う職種を体験してどのように感じたか (全体共有内容一部抜粋)

・本人役をしてみて、要所要所で気持ちを確認してもらえるとありがたい。

・状態を維持するための調整をすることの難しさや大変さを感じた。

・実際の退院前カンファレンスで困ったときはすぐにケアマネに話を振っていたなと反省している。カンファレンス前のケアマネとの情報共有の大切さを感じた。

ワーク

その後、「職種別の価値観の違い」や「多職種連携の重要性、留意点」などを学び、多職種協働5か条が示されました。

曽田ファシリ

 

最後に “絆研修” シリーズ①「病院から在宅へ(退院支援)」のまとめとして、

〇病床機能分化・連携について理解し、在宅療養に向けた円滑な退院支援を行うことができる

〇多職種協働による退院前カンファレンスが退院支援に重要である

〇価値観の多様性を理解し、本人の生き方を尊重した合意形成を行うことが大切である

の3点について、足立ディレクターより改めて示していただき、研修全体をとおしての学びを全員で確認しました。

担当:足立ディレクター     

足立先生

 

修了者の紹介と感想 まとめ 閉会

今回で全過程修了された人は3名でした。オンライン研修のため、今回は修了証と絆缶バッジは研修終了後郵送となりましたが、修了者の前田久美子様、谷口玲子様、山根直子様に一言ずつ感想を述べていただきました。

修了者の感想

・自分と違う職種を体験し深く考えていく中で、他の方の意見を真摯に受け止めながらその人の生活をイメージしていくことが大事だなと感じた。

・多職種で施設や職種を超えた方とのカンファレンス体験がとても有効だなと感じた。

・鳥取の地域包括ケアを考える上で、この研修はとても有効であり、知り合いにも勧めていきたい。特に病院職員はどんどん参加する機会を持ってほしい。

・この研修会に参加して、皆さん活発な意見交換をされとても良い研修だなと毎回感じている。あの時ああすれば良かった、こうしておけば良かったといった今までの罪悪感を研修中に思い出したが、最後は、今後に活かしていきたいと前向きな気持ちになった。

 

最後に、思い思いのポーズと笑顔で、全員撮影をして研修会を終了しました。

全員

研修終了後は、今後の開催に向けて、スタッフ全員で全体をとおした振り返りを行いました。

スタッフ

 

■ グループワーク①②結果 (PDF・84KB)

■ 参加者アンケート結果 (PDF・220KB)

 

◎ 研修参加者56名(ファシリテーター、研修支援WG委員、事務局含む)

医師 5名、歯科医師 1名、薬剤師 3名、看護師 16名、保健師 2名、理学療法士 2名、作業療法士 2名、管理栄養士 2名、

MSW 6名、介護支援専門員 9名、社会福祉士 1名、地域支え合い推進員 2名、認知症地域支援推進員 1名、

事務・行政職 4名

◎ スタッフ:プレゼンター、ファシリテーター、研修支援WG委員、協議会事務局 計23名

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