鳥取県東部医師会 在宅医療介護連携推進室

2/19 地域包括ケア専門職“絆”研修③「看取りの時期(終末期支援)」を開催しました

地域包括ケアシステム構築を目指す医療介護福祉関係者を対象に、多職種連携研修会(3回シリーズ)を開催しています。

今回は、第7回目となる、地域包括ケア専門職“絆研修”のシリーズ③「看取りの時期(終末期支援)」を実施しました。

(東部地区在宅医療介護連携推進協議会:研修支援WG企画)

◆研修のねらい

・地域包括ケアシステムを理解する

・在宅療養を支援するための多職種の役割を理解する

・住民の利益を考えた効果的な多職種連携について学ぶ

◆各シリーズのテーマ

①「病院から在宅へ(退院支援)」

②「在宅療養中(生活支援)」

③「看取りの時期(終末期の支援)」

 

第7回“絆”研修③「看取りの時期(終末期支援)」

■ 日時 令和5年2月19日(日)9:15~12:15

■ オンライン研修

■ プレゼンター

在宅医療介護連携推進協議会副会長・研修統括ディレクター

足立 誠司 医師(国民健康保険智頭病院)

在宅医療介護連携推進協議会ファシリテーター

山根 綾香 看護師(鳥取市立病院)

 

< 研修の経過 >

東部地区在宅医療介護連携推進協議会副会長の足立医師のあいさつの後、アイスブレイキングとして、「最期の晩餐」をテーマに、ブレイクアウトルームでグループに分かれて自己紹介を行いました。

それぞれのグループで「ベストオブ最期の晩餐!」を話し合う等、オンライン研修の緊張をほぐしつつ、グループワークに向けての雰囲気づくりを行いました。

 

◇ 事例紹介・グループワーク① ◇

今回の看取りの時期(終末期支援)の研修メッセージを確認し、本研修会でシリーズ①からシリーズ③まで一事例の人生の軌跡をたどって考えていく事例の紹介を行いました。

目的

 

事例紹介

脳梗塞後遺症がある田中裕次郎さんと妻のひばりさんは、高齢者二人暮らし。裕次郎さんは心不全・誤嚥性肺炎で入退院を繰り返していましたが、最近食事がほとんど取れなくなり、動けなくなってきました。

本事例について、ACPについての本人・家族の思いを共有した後、グループワーク①を行いました。グループワークには、ファシリテーター、記録等研修支援スタッフが充実した話し合いになるようサポートします。

 

グループワーク①

・点滴や胃瘻などの栄養管理(行わないことも含めて)についてどのように考えますか。

・医療、介護、福祉、行政それぞれの立場で考えてみましょう。(医療の視点、介護の視点)

 

全体共有

各グループで議論した内容について、全体共有で深めました。

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発表後、人工的水分・栄養補給(AHN)について、AHN導入に関する意思決定、いのちについてどう考えるかなど、倫理的側面も含め、プレゼンターの足立医師よりレクチャーがありました。

AHN 命について

 

続いて「死が近づいた時の対応について」深めていきました。(プレゼンター 山根看護師)

裕次郎さんのその後の経過説明のあと、グループワーク②を行いました。

 

グループワーク② (山根看護師)

死が近づいた時に医療介護チームとして、どのような対応や配慮をしたらよいでしょうか。

 〇 本人に対するケア

 〇 家族に対するケア

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全体共有

各グループで議論した内容について、ワーク①に続き、再度全体共有で深めました。

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全体発表後、死が近づいたときの患者さんの状況や、私たちが理解し、行動すべきことについて、山根看護師よりレクチャーがあり、“絆”研修③を終了しました。

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◇ 修了者の紹介と感想 まとめ 閉会 ◇

全過程修了者は13名でした。修了者の中からお二人に一言感想を述べていただきました。

徳岡さん徳岡憂子さん
私は病院看護師として仕事をしていますが、グループワークで多職種の方の意見を聞き、まとめていく中で、チームとして関わって行くことの大切さを再認識しました。個人的には1回目の違う職種になって話し合ったことがとても楽しかったです。

藤原さん藤原加奈さん
病気の状況に応じた自分の役割、関わることの大切さについて、グループワークを行ったことで自分の深みになったと強く感じました。今後はACPの視点も取り入れ、自分のケース対応や所内のスキルアップに取り組み、本人、家族、多職種、地域との絆を大切にしながら、明日からも頑張っていきたいと思います。

 

全課程修了者には、後日修了証と缶バッジをお送りしました。

修了証

また、今回、オンライン研修だったこともあり、静岡県からの参加者に感想をいただきました。

佐々木さん佐々木駿さん
貴重な研修に参加させていただきありがとうございました。自分があまり関わっていなかった在宅や多職種連携に今後関わって行きたい、他の職種の方の意見を聞きたいと思い、インターネット検索でこの研修に参加しました。今後、対面研修も検討されていると思いますが、私が参加できているのはオンライン開催だからこそですし、これからも継続してほしいと思います。

 

今回の研修会をもって、絆研修の修了者は179名になり、地域包括ケアをすすめていく仲間が増えたことをみんなでたたえ合いました。

最後は、研修の余韻を感じながら、参加者全員で笑顔の写真を撮って研修会を終了しました。

全員で

終了後に、本研修会に携わったスタッフ全員で、研修全体をとおした振り返りを行い、これからのさらなる取り組みにつなげていけるよう、気持ちをひとつにしました!

全員で

 

■ グループワーク①②の全体共有 (PDF・77KB)  ■ 参加者アンケートまとめ (PDF・206KB)

 

◎ 研修参加者54名(ファシリテーター、研修支援WG委員、事務局含む)

医師 3名、薬剤師 3名、看護師 15名、保健師 5名、理学療法士 3名、作業療法士 3名、介護支援専門員 11名、

MSW 1名、相談支援員 3名、地域支援推進員 3名、心理職 1名、事務・行政職 3名

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