研究会の場を通した医療・介護にまたがる様々な情報の共有、相互の連携を深めることを目的に、多職種事例検討会を開催しています。
■ 「事例を通した医療・介護連携の情報共有・知識向上」
■ 「研究会参加による、医療・介護関係者の顔の見える関係づくり」
◆ 第5回(平成28年6月24日)
◎ 松浦会長挨拶
この会は、多職種の方々が互いに顔の見える関係を作る事ができる非常に良い機会であり、どのような活動をしているかをしっかり見ていただけるので、勉強にもなると思います。今回は、地域包括ケアの目的としている「最後まで住み慣れた地域で自分らしく生活できる」というところで、利用者さんを密接に支えておられる訪問看護や訪問介護の方の活動についてのお話しです。とても楽しみにしています。
◎ 演題1: 「定期巡回随時対応型訪問介護看護について」
◎ 演者1: 鳥取市高齢社会課 濱田寿之 事業者管理係長
「定期巡回随時対応型訪問介護看護」は、平成24年4月に地域密着型サービスの一つとして創設された。現在は、鳥取市に1事業所(別に1事業所が休止中)のみで、あまり馴染みのないサービスと思われる。
制度の概要について、鳥取市担当者より説明を受けた。
● 質問 - 医師の指示を必要としない看護サービスとは?
〇 回答 - 看護師が、日々の健康管理や日常のモニタリングなどをするものが医師の指示に基づかない看護サービスである。
◎ 演題2: 「 最後のさいごまで家で暮らしたい ~その望みかなえます。定期巡回随時対応型訪問介護看護の有効な利用方法~ 」
◎ 演者2: 定期巡回随時対応型訪問介護看護のでらはまゆう 山根まゆみ 看護師
のでらはまゆうの運営状況の紹介、実際の利用事例の紹介のあと、ケアマネへの意識調査の結果報告があった。利用者ニーズはあると思われるが、なぜ普及しないのかをグループディスカッションし意見発表した。
▼ コメント(第5回世話人:すえひろ生協診療所 皆木真一先生)
このサービスはケアマネの理解と利用者への情報提供、病院のソーシャルワーカーも情報提供をしていかなければ地域の中に入っていかない。今後もこのような機会を設けたり、市民の方へ在宅に関するフォーラム等を開催する中で事例を出していく事も必要。
また、介護職の賃金が低いことも問題。この状況で、このサービスが地域の中に浸透していくのだろうか。地域包括ケアシステムの絵にある皿や植木鉢、花を支える水や肥料、お皿をのせる台がしっかりしていないとできないのではないかという印象を受けた。
今回は非常に勉強になりました、ありがとうございました。
◎ 参加者:71名
(医師11名、薬剤師2名、保健師看護師20名、PT3名、ケアマネ15名、MSW5名、介護・その他15名)
◎ 司会進行:第5回世話人 多林康子(河原あすなろ・県ケアマネ協東部支部理事)