鳥取県東部医師会 在宅医療介護連携推進室

【 協議会 】令和6年度 第3回 東部地区在宅医療介護連携推進協議会の協議概要

◆ 令和7年2月5日(水)19時~20時10分 東部医師会館・オンライン(Zoom)

◎開 会

◎協議会長挨拶

皆様、こんばんは。年末からインフルエンザそして新型コロナウイルス感染症の流行があり、お忙しい日々が続いていることと思いますが、本日は、大変お足元の悪い中、協議会にご出席くださいましてありがとうございます。この会も発足10年となり、春には委員の改選もあります。皆様方にはご多忙のところ、大変お世話になっておりますが、引き続きよろしくお願い申し上げます。本日は今年度の事業報告と、来年度事業についての協議を予定しております。どうぞ忌憚のないご意見を賜りますようよろしくお願いいたします。

 

◎報告及び意見交換

(1)在宅医療・介護連携「相談支援」の概要報告_

・前回協議会以降の相談なし。

(2)令和6年度の取組状況_

 ①多職種での研修会、多職種が集まる仕掛け

*第9回地域包括ケア専門職“絆”研修

次回は2月16日(日)開催予定。申込者のうち20名以上が全過程修了者。

*東部在宅医療・介護連携研究会事例検討会

多第38回を2月7日(金)にオンライン開催する。推進室の自主企画。

*ケアマネカフェ(県介護支援専門員連絡協議会東部支部と共催)

ケアマネの仕事のお悩みや困りごと、迷っていることなどなんでも話せる場、多職種と一緒に考える場として今年度から実施している。第4回は2月13日(木)。

*とみやすベース~多職種の気軽なつどい場~

前回は、とみやすシネマに変更し在宅見取りをテーマにした映画上映を行った。次回は3月13日(木)開催予定。

*ファシリテーター・プレゼンター養成研修

養成研修受講者には、今後、推進室の研修会等でファシリテーターとして協力いただきたい。

 

 ②2040年に向けて、深化・再検討

(ACP等の普及・啓発)

*住民向け研修・講演(ACP、地域共生社会・地域包括ケア等)

1月31日時点の実績回数は19回、参加実績は364名。今後の予定は11回。

*関係者・事業所向け研修(ACP、医療介護連携、地域共生・地域包括ケア等)

鳥取桜ヶ丘地域包括支援センターでの啓発をあわせ、12回165名の参加。

今後の予定として、足立先生が中部と薬剤師会で講演。

*ACP実践研修

令和7年1月26日に開催。今回は出雲市より、鳥取県東部の取り組みについて参考にしたいとのことで4名参加いただいた。

(2040年に向けた課題)

*研修支援WG『研修Reニューアル部会』

次年度はブラッシュアップチームを設置し活動する。絆研修では網羅できない認知症や看取りに関する研修についても次年度協議したい。

*在宅療養支援WG・急変時情報整理部会

介護の急変時情報整理部会を開き、医療と介護それぞれの立場での課題を聞き取りした。その内容を情報共有し、書面にてWGへ報告したい。

*他機関との共催・協働・連携(報告)

鳥取市認知症施策推進計画策定ワーキングに参画し、これまでに6回WGを行った。3月に公表予定。こちらから周知も行いたい。

*(鳥取県薬剤師会)多職種連携研修会

3月7日(金)鳥取県薬剤師会東部支部ACP研修会で足立副会長にお話しいただく。

*他機関主催の会議等への参画

他機関で行われている地域包括ケア、地域共生社会の実現に向けた取り組みに委員として参画し、一緒に考え、多職種の仲間を作っている。

 

 【 意見等 】

● とみやすベースにはどのような職種の方が参加されているのか。また、ACPノートは今編集しているのか。パンフレットはいつごろ完成するのか。(鳥取市保健所)

○ とみやすベースについては、医師、看護師(病院・訪問)、ケアマネ、また医療介護関係の方と繋がりたいと思っている方(鍼灸師、マッサージ師)など幅広く参加いただいている。ACPノートは完成している。パンフレットについては、今年度中にWGを開き、協議予定。既存の地域包括ケアパンフレットに地域共生社会についての内容を盛り込む。

 

◎協議事項

令和7年度事業計画について_

・基本方針として、2040年を見据えた社会問題に対応して取り組みたい。また、多職種が集う取り組みも強化したい。

 

 【 意見等 】

● 在宅医療を進める拠点について。いくら連携を進めても、実際動くのは医療・介護職。実行部隊がいかに実践できるかという仕組みを作ったうえで、連携をさらに強化する仕組みを作らない限り、絵にかいた餅のような状況になると危惧している。先日、地域医療構想調整会議に出席した際、国がようやく在宅医療や介護に関する文言、ガイドライン作りを数年がかりで行うという話があると聞いた。これまでは急性期病院に対する機能分化が中心で、在宅に切り込む話はなかった。今後、地域・東部圏域で、どこが在宅の拠点になり活動していくのか、それに対し、医療介護連携推進がどのように関係性を持ちながら質の高いケアを提供できるかを議論することを強く望む。高齢化で開業医が閉院していく地域の医療偏在をどうサポートするか、介護施設にしても、経営が難しくなる中、どのように人材確保するか、行政や各職能団体が知恵を絞るような場を作ることで、より現実的になるのではないか。(足立副会長)

○ 皆さん2040年の地域医療構想に目が向いておられるが、まだ2025年の周期であり、その中で、いまお話になっていること、在宅医療をどうするか、今の地域医療構想をどのように総括していくのかも必要ではないか。先ほどお話にも出た地域医療構想調整会議でも、2025年に向けての地域医療構想を東部ではどのように進めてきたのか、という総括なしには次のガイドラインはないと思っている。(鳥取市保健所)

○ 地域医療構想の病床再編の総括といいますか、地域包括ケアがどのように進み患者さんがスムーズに流れるようになったのか、医療経済的にはどうなのかは検証されていないと思う。私の感覚からすると、経済面では若い方の税金は増える一方であり、高齢者が働かざるを得ないような現実が存在している。75歳になったからといって不健康な方ばかりではないため、いかに元気に過ごすかは今後も大事なこと。90歳になってまで社会生活を営むことができるかというと厳しい問題ではあるので、段階的に踏まえながら、2025年、2040年と区切るのではなく、連続したものとしてフォローしていく必要があると思う。(松浦会長)

○ 在宅療養支援WGで急変時情報整理部会で話し合いを進めている。急変時については東部消防さんが現場でのさまざまな情報をご存じだと思う。次年度以降、話を聞かせていただく機会を作りたい。(事務局)

● 高齢者がいる世帯は全国で5割。そのうち、3世代で暮らしている世帯は1割未満、6割が高齢者のみ、単身高齢者や高齢夫婦であり、今後も割合は高くなる。地域包括ケアの一つの課題は単身高齢者と認知症高齢者の問題で、そこで必要なことは支援の輪だと思っている。その仕組み作りは在宅医療介護連携の一つのかたちではないか。鳥取市の重層的支援体制の取り組みと協議会との連携、意識した繋がり、動きはできないか。(権利擁護・成年後見制度関係機関)

○ 地域包括ケアシステムの構築から、我々は在宅医療介護連携推進事業、包括では認知症施策、生活支援体制整備、それにあわせ、重層的支援体制整備事業も始まった。鳥取市の各部署も横断的に推進しておられる。そういったことをまとめたものが地域共生社会の推進であり、今一番の大括り。連携はとっているので、今後もしっかり取り組みたい。(事務局)

○ 窓口の情報が見えない。単身高齢者や高齢者のみの世帯が多いことを前提に、いろいろなことを考えていく必要があると感じている。年金や預金がきちんと管理されているかは大きな問題で、医療介護サービスを使うにも費用は掛かるため、支援ができているかチェックしたり、そういった例をとっても、単身高齢者や認知症高齢者をもとにした話を研修に盛り込むなどしてほしい。(権利擁護・成年後見制度関係機関)

○ そういった問題を抱えている高齢者は非常に多く、包括的に対処しなくてはいけない。そのためには事例検討や地域連携はとても大切である。(松浦会長)

○ このような問題はいろいろな機関が知恵を絞り、どのように本人さんの意思決定を進めるかが重要だと思っている。現在は個別で関係者に集まっていただき協議しているが、仕組みとして社会で支える流れを考えなければいけないと感じている。(鳥取市中央包括支援センター)

● 訪問看護指示書に関する経費についての要望について。訪問看護指示書はサービス開始時必ずステーション側の手元にないといけない。疑義解釈の中で、用紙や交付は医療機関側にお願いするものだと書いてあり、郵送料は医療機関側に負担いただきたい。これまでは良かれと思い、ステーション側が取りに伺ったり、郵送してもらうのが正しい解釈だと思っていたり。ステーション側の認識が薄れており、このたび全圏域のステーションに伝えた。交付については、郵送までは謳っていないといわれる医療機関もあるが、日本訪問看護財団へ尋ねたところ、郵送と断定されていないため、全国的にも多様な解釈がされており、厚生局にも認識のずれがある、とのことだった。郵送以外に患者さんご家族を通して渡していただくこともあり、新規の場合は医師との連携目的で取りに伺うこともあり、柔軟に読める記述となっている。日本訪問看護財団も日本医師会へ情報共有しており、全国的にも看護協会や連絡協議会を通して医師会へ通達している。これに関する問い合わせやトラブルについては訪問看護支援センターへお願いしたい。(鳥取県看護協会)

 

◎その他

令和7年~9年度の協議会委員の推薦について_

・協議会要綱では委員の委嘱は3年となっており、来月末で任期切れとなる。令和7年4月~令和9年3月までの協議会委員の推薦を各団体よりお願いしたい。3月下旬~4月上旬に文書を送付予定。再選は妨げませんので引き続きよろしくお願いします。

その他_

・1月23日に、鳥取東部栄養在宅ケアアライアンスセミナーが開催された。参加者42名。医師、看護師、ケアマネ、保健師、薬剤師、リハビリなど多職種の方に参加いただいた。第1回は、認定栄養ケアステーションの講演で、契約することで診療所が算定できる指導料について、多くの方に知っていただける機会となったと思う。現在、鳥取県栄養士会栄養ケアステーションと契約しているのは、西部5施設、東部8施設。最近はケアマネからの低栄養の問い合わせが増えているようだが、主治医の指示が必要であり、実際の栄養指導にはつながっていないということもあるようだ。今後もそれぞれの職種がテーマを決め、勉強会を続けていく予定。(鳥取県栄養士会)

・「わかさの保健医療を考える集い」について、今年度は3月2日(日)午後1時から3時まで、若桜町公民館で「元気に楽しくフレイル予防 みんなでつなごう わかさの輪」をテーマに開催予定。講師に、福井大学医学部教授の井階友貴先生をお招きし、地域の繋がりと健康についてご講演いただく。  井階先生は昨年、鳥取市保健所主催の研修会でもご講演され、今回、保健所の長井所長のご協力もあり、若桜町でご講演いただくことになった。主に住民向けの内容になるが、井階先生がまちづくり系医師として実践されている、住民・行政・医療が一体となった健康づくりについて、皆様のご参考になる部分もあるかと思うので、町内外問わず多くの方にお越しいただきたい。 (若桜町包括支援センター)

 

 ◎ 次回協議会は令和7年6月4日(水)または11日(水)19時~

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