東部地区在宅医療介護連携推進協議会では、ACPを実践したときに、そのときの気持ちを書き留めておくことができる終活支援ノート「私の心づもり」を作成し、因幡但馬麒麟の町連携中枢都市圏で利活用しています。このたび、医療・介護現場でノートを使いながらACPを実践できるよう、ACPの概要説明とロールプレイを交えながら理解を深めていただく研修会を開催しました。
◆ 開催日時:令和6年1月21日(日)9時30分~12時(東部医師会館)
◆ テ ー マ :わたしの心づもり ACPノートで実践してみよう
◆ 講 師:足立 誠司 先生(智頭病院 院長・在宅医療介護連携推進協議会 副会長)
◆ ファシリテーター:久保 克行 先生(智頭病院 歯科医師)
櫻井 重久 先生(鳥取市立病院 医師)
衣笠 久美子 氏(鳥取市立病院 看護師)
山根 綾香 氏(鳥取市立病院 看護師)
はじめに、アドバンス・ケア・プランニングの概要、当協議会で作成した動画「我が家に帰りたい」のシナリオを用いて、ACPの進め方やノートの活用方法について、足立先生にお話いただきました。
そのあとは3人1組で、本人・信頼できる人・医療介護従事者での話し合いを想定したロールプレイです。全員がどの役にもなれるようロールプレイは3回行います。
* 役を演じてみてどのように感じましたか?
【 医療介護従事者 】
・手順書に沿って進めようと思っても、うまく進めることができなかった。本人の思いを引き出すことに手間取った。
・いやな思いをしないような言葉遣い、話し方を覚えていきたい。
・話合いの中で、子どもたちの話が出てきたので、そこからさらに話を深めた。
【 信頼できる人 】
・事前に夫婦で話し合っているが、本音はどうなんだろうとか、自分の思いも言えず難しかった。
・本人の意向を尊重したいと思いつつも自分の本音も出てしまった。
・聴く側が目を合わせてくれたり、話すスピードなど基本的なことで話をしやすくなると思った。
・その場になると気持ちは揺れ動くと思う。そこを医療介護従事者がキャッチしフォーカスして話ができれば、気持ちが変化する中でも本音を受け止めることができるのではないか。
【 本人 】
・医療者の前では本音を打ち明けにくいと感じた。
・聞かれ方によっては違う答えをしてしまうんじゃないかなと思った。
・話しやすい雰囲気づくりにすることで、夫婦だけでは出せなかった本音が出てくると感じた。
・これまでも話し合っているものの、さいごの事を決めていく時は気持ちが揺れ動くのではないか。
多職種からの意見として、歯科医師(久保 克行 氏)の立場、緩和ケア認定看護師(衣笠 久美子 氏)の立場から、ACPをどのように進めているのかお話いただきました。
さいごに参加者全員で記念撮影✨
今回の研修内容、ACPノートを現場での実践に活かしていただけると嬉しく思います。たくさんのご参加ありがとうございました(^^)
◆ 参加者:51名(スタッフ含む)
( 医師6名、看護師18名、保健師4名、介護支援専門員9名、事務職5名、
薬剤師・社会福祉士・認知症地域支援推進員 各2名、歯科医師・助産師・介護士 各1名)