平成28年3月27日に「在宅での本人や家族の生き方、心がまえ」をテーマとした「東部在宅医療・介護連携講演会」をさざんか会館で開催しました。
198名の参加があり、地域包括ケアシステムや在宅療養への理解を深めるいい機会となりました。
◎講演1
「東部地区の地域包括ケアの現状と課題」
足立誠司 東部地区在宅医療介護連携推進協議会副会長
(鳥取市立病院地域医療総合支援センター長・鳥取市福祉保健部参与)
鳥取県東部の医(衣)食住の状況、高齢化、人口減少が続く現状と、東部1市4町、東部医師会の連携による在宅医療介護連携推進室の設立経緯、活動内容をお話しされました。
また、地域包括ケアシステムについて植木鉢の図を説明され、本人・家族の選択と心構えの重要さ、今後は住民としての地域包括ケアシステムへの参加が必要なこともお話しいただきました。
◎講演2
「在宅療養における意思決定と看取りについて」
徳永進 野の花診療所院長
そもそも在宅療養とは、その時何が必要かを写真で示されながら講演がスタートしました。コンパクトになった医療機器の写真で家から出来る処置も増えたが、必要なものが物だけではないこと、ただ病院から家に移動することが在宅ホスピスではないことを説明されました。
そして、在宅療養の良い点、在宅で過ごすために大切なことをユーモアたっぷりに、また在宅療養をすることが、暮らしやすい町・生きがいのある町づくりにつながっていくとお話しされました。
最後に読まれたご家族からの手紙は、参加者の涙を誘っていました。
◎参加者の皆様にアンケートにご協力いただきました。
一般住民(医療・介護関係者を除く)のアンケート結果をご紹介します。
講演会参加者の感想を一部紹介させていただきます。
○講演を聞いて地域包括ケアというものが少しはわかったのかなと思いました。地域でのささえが必要。医療介護の連携も必要と考えました。(30代男性)
○地域包括ケアを推進していくためには、市やその他の町が各々に活動するのではなく、東部を一つとして考えて活動していくことが必要だと理解できた(20代女性)
○在宅療養のイメージをすることができた。意外と在宅で出来ることがたくさんあると思った。 在宅で過ごすことの良さが分かった(20代女性)
○在宅医療でのメリット、デメリット等大変参考になりました。(70代女性)
○在宅で過ごすために大切な事(本人の気持ちや心構え)が良くわかりました。(80代女性)
○在宅医療の難しさを感じつつも、昔ながらの死に方を選べたらと思わせる機会でした。(70代女性)
○今は自宅でと思っているが、その時になると家族を含めた介護環境も変化すると思うので、考えは変わりそう。(60代女性)
○意思決定はその時々で変わると言われ、実際にそうだと思いました。その時に言われたことがその人の本当の気持ちであると思うことで、その都度受け入れていかないといけないと改めて思いました。(30代男性)