鳥取県東部医師会 在宅医療介護連携推進室

【 協議会 】令和8年度 第1回 東部地区在宅医療介護連携推進協議会の協議概要

                                                         

◆ 令和8年6月3日(水)19時~20時30分 東部医師会館・オンライン(Zoom)

1.開 会

2.委員の交代

旧:皆木眞一 委員 → 新:岡田睦博 委員(生協病院)

旧:森本敦子 委員 → 新:森下幸子 委員(智頭町地域包括支援センター)

3.協議会長挨拶

皆様、こんばんは。

本日は、今年度第1回の協議会を開催いたしましたところ、委員の皆様方におかれましては、ご多忙のところご出席いただきましてありがとうございます。今年度が始まって3か月目となりましたが、推進室の職員が交代し、協議会にも新しい委員の方々が加わりました。12年目となります今年度の協議会が、ますます実りあるものとなりますことを期待しております。

6月に入り、介護人材不足や物価上昇等を背景に、処遇改善を中心とする介護報酬の期中改定が行われました。また、診療報酬も定期の改定が実施されています。今回の改定では、2040年を見据えた地域包括システムの深化を目指し、在宅・介護施設と病院の間での円滑な入退院の実現や、在宅療養支援診療所等における重症患者の訪問診療や在宅看取りを評価する内容となっています。訪問診療が手厚く評価され、国が在宅医療を強力に推進したいという姿勢が表れています。また、質の高い在宅医療体制の推進を目指し、在宅医療充実体制加算が新設されます。24時間体制についても評価が見直されます。医師一人が365日24時間対応するのは物理的に困難ですが、真摯に取り組んでいる先生方もいらっしゃいます。実際には、患者さん側の理解もあり、緊急連絡はそれほど頻発するものではないと思います。医師のワークライフバランスも大切ですが、夜間や休日の対応を外部や病院に任せきりにしてしまうと、在宅療養支援診療所としての機能が果たせなくなります。地域を支える在宅医療の役割が問われていると言えるでしょう。また、往診担当医の事前明示や面談要件が厳格化されたことで、小規模な診療所ほど日々の運用負担が増える点は悩ましいところだと感じています。人員の制約などの中でも、無理のない形で体制を維持している現場が少なくない中、形式面だけでなく実際の診療の質や継続性がきちんと評価されつつ、在宅診療のハードルが上がらない仕組みとなることを期待しています。

また、昨年度末までに「かかりつけ医機能報告」が行われました、今年度からの新たな地域医療構想で新設される「医療機関機能報告」は、各医療機関が地域で求められる役割を都道府県に報告するというもので、ガイドラインで示される各機能についての地域ごとの基準に、各医療機関が自院に合致しているかを検討した上で10月に初回の報告となります。地域医療構想は、これまでは入院医療が中心でしたが、今後は在宅医療支援機能等、外来、在宅、介護との連携も対象となってきます。

本日の協議会では、今年度の取り組みについてご協議いただきます。現状の課題を鑑みつつ、地域において求められる事業を計画してゆきたいと思いますので、どうぞ忌憚のないご意見を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

会の様子

4.報告事項

(1)令和7年度事業報告  【資料1】

 令和7年度より医師会職員のみでの運営体制に変更となったことや多職種研修会(絆研修)は10年目を迎え、内容のブラッシュアップを行っていること、また、ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の啓発活動などについて報告。(橋本室長)

(2)在宅医療・介護連携「相談支援」の概要報告     在宅医療・介護連携「相談支援」の概要報告(内部リンク)

 地域ケア会議の参加要件に関する照会や、入院時のペットの預け先に関する相談への対応について報告。(橋本室長)

 〇ACPの啓発について

・「住民啓発で『いい話だった』との感想をいただくが、実際にACPノートが病院や施設への共有に繋がっているのか不安がある。(橋本室長)

・「先日、日本プライマリ・ケア連合学会で他府県の事例も聞いたが、全国的にも普及は容易ではない。鳥取県東部は10年の歴史があるが、現場の感覚として住民がノートを病院に持参するケースはまだ稀である。(足立副会長)

・ACPを自然に話せる『街づくり』の視点が重要。コミュニティケアとしての実践例があれば参考にしたい。(長井委員)

⇒住民との対話をいかにどう行っていくか、医療介護従事者は減少していくであろうし、地域の中て活用できる人的・物的資源がない中で、どういった街づくりや住み方をするのかというところを話していかないと難しいと思う。行政や医療介護従事者がしっかり把握して、その情報を住民へ伝えていくような視点が重要となってくると考えている。(足立副会長)

 

5.協議事項

(1)令和8年度事業計画について

 〇令和8年度ワーキンググループ(チーム)について  【資料3】

 在宅療養支援ワーキング(急変時情報整理部会)のまとめ(報告)をもって一旦終了。今後は課題を再整理し、検討・対応策も含めた協議の場を設置し、取り組みの強化を図りたいと考えている。(橋本室長)

 

 〇令和8年度事業計画(案)  【資料4】

 鳥取市が取り組む国のモデル事業と連携して、身寄りがない高齢者の支援事例集の作成を行う。また、Web版医療・介護資源マップの2年に1度の全件調査を秋ごろに予定している。事業所等に有用な統計資料のホームページ上で公表していこうと考えており、既に人口推計について掲載している。(橋本室長)

 

 〇在宅医療・介護スタッフ現状調査(中間報告)  【資料5】

≪アンケートの目的≫

各事業所の看護師・介護士の方々の現状把握をして、抽出された多職種連携に関わる課題をもとに、今後の支援体制をより良くなることを共に検討するためである。

・現場の看護師・介護士らを対象としたアンケートの途中経過(5月28日時点で59名)の報告である。

・回答者の8割以上が多職種連携に課題を感じており、その根底には深刻な「職員不足」と「時間不足」がある。特に『他職種の業務内容が見えにくい』『情報共有の機会がない』『時間がない』といった声が多かった。(事務局:田中看護師)

・「現状、リハ職の回答が少ない。訪問リハや老健のスタッフにも周知が必要であれば、協力できるので、案内文をいただきたい。(安住委員)

⇒「訪問系メインで調査を開始したが、ぜひセラピストの方々の意見も伺いたいので、改めて依頼を送る。より、多くの現場の声を拾うため、調査期間を6月末までに延長するので多くの方からの思声をいただきたい。(橋本室長)

・アンケート結果は、2040年を見据えた地域医療構想の策定に活用したいため、まとまり次第早めに共有してほしい。(長井委員)

⇒集計が出来次第、早急に情報共有させていただく。(橋本室長)

 

 〇ペット(主に犬・猫)を買っている単身世帯の方が入院する際のペットの対応(扱い)について  【資料6】

 近年、入院や施設入所に際して、ペットの引き取り相談の件数が増えている。ペットの飼育を理由に入院を拒否されるケースもあり、治療の妨げにならないようペットの一時預かり先や譲渡についての啓発チラシを作成した。核施設において、ペットを飼育されている利用者様への説明に活用いただきたい。(鳥取市保健所)

 

6.その他

 〇災害時の食の備え調査報告  【資料7】

 災害時の食の備え調査を行ってきた。回を重ねるごとに循環備蓄の意識は少しずつ向上していると感じている。アンケートの実施が、知っていただく機会となっていると推察されるので、引き続き定期的な実施を考えている。引き続き調査を継続していくのでご協力願いたい(河原委員)

 

 〇在宅医療取扱医療機関一覧表(中部圏域)について

 中部医師会が作成された在宅医療取り扱い一覧について、関係機関であれば情報共有が可能との返答を得ている。希望があれば推進室までご連絡いただきたい。(橋本室長)

 

 〇スタッフの安全確保(ハラスメント対策)

 ケアマネジャーが殺害されるという痛ましい事件があった。在宅は密室になりやすいため、各団体のスタッフの安全確保策について伺いたい。(足立副会長)

 ⇒訪問看護師が包丁を向けられるなどの危険事例もある。昨年度マニュアルを作成・配布し、今年度からは複数名訪問への県からの間接補助事業であったり、弁護士による無料相談窓口もある。(村上委員)

 ・複数名訪問について、看護師だけが対象になるか。在宅に関わる介護福祉士やヘルパーもたくさんおられる。(足立副会長)

 ⇒補助事業の詳細については追って資料提供等をさせていただく。(鳥取県医療政策課)

※鳥取県医療政策課からの回答は下記のとおりです。

(回答)

・「訪問看護の複数名訪問支援事業」について、同時に訪問する者の職種は問いません。このため、同時に訪問する者が介護福祉士、ヘルパー等の場合であっても支援の対象となります。

 ただし、補助対象となる複数名訪問は、利用者等からの同意が得られないなどにより、医療保険及び介護保険の複数名訪問看護加算が適用されない場合に限られます。

・「複数名訪問介護等支援事業」について、補助対象経費を「複数名の訪問介護職員等による訪問介護又は居宅介護を行う場合の経費」としており、「訪問介護員等」の職種の要件はありません。

 このため、当該サービスにおいて通常訪問される職員の方であれば対象になります。

 ただし、補助対象となる複数名訪問は、利用者等からの同意が得られないために介護報酬又は障害福祉サービス等報酬の加算が適用されない場合に限られます。

 

県補助金交付要綱等はこちらからご確認ください⇒ 地域医療介護総合確保基金事業補助金(間接)交付要綱(PDF) 介護職員等長期定着支援事業補助金交付要綱 (PDF) 長期定着支援補助金Q&A (PDF)

 

【地域医療構想と今後の基盤整備】

・2040年を見据えた新たな地域医療構想の策定に向けて、現在各病院とヒアリングを開始している。また、在宅医療の「基盤整備」をどこで協議するかが長年の課題。医師会と相談しながら、地域医療構想と連動させて検討する場を作っていきたい。(長井委員)

・新たな地域医療構想では医療と介護の一層の連携が求められる。県では今年度から構想の策定作業を進め、令和9年度末の策定を目指している。策定に向け、県全体および圏域ごとに在宅医療の協議の場を新たに設ける予定。(県医療政策課 中原補佐)

・中山間地域では医療機関自体が減っており、連携相手が少なくなっている。医師の高齢化も深刻で10年後も今の体制を支えきれるか非常に危機感を持っている。(乾委員)

会の様子

 ◎ 次回協議会は令和8年10月7日(水)19時~

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